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1. 要点のまとめ
- 売上改善は「集客」からではなく、売上に近い「後ろ」から手をつけるのが鉄則
- 売れる仕組みは「認知・集客 → 受け皿 → 関係構築 → 成約 → リピート」の流れで捉える
- 成約率を改善すれば、集客数を増やさずに売上を伸ばせる――しかも低コストで済むことが多い
※音声(ポッドキャスト)では、より詳しく丁寧にお話ししています。音声での視聴が1番オススメです。
2. 「売上が伸びない」とき、最初に手をつけるべき場所とは?
「売上が伸びない」「問い合わせが少ない」――こういう悩みを持っている経営者の方は、すごく多いと思います。
そしてそういうとき、多くの方がまず最初に「集客」をなんとかしようとします。広告を増やそう、SNSをもっと頑張ろう、と。
でも実は、売上を伸ばすために最初にテコ入れすべきは、集客ではありません。もっと売上に近いところ、つまり 「後ろ」 なんです。
しかも、この考え方の良いところは、集客を増やすよりもコストがかからないことが多いということ。今日はそんな話をしていきます。
3. 売れる仕組みの「5つのステップ」
まず前提として、売上が生まれるまでの流れを、ざっくり5つのステップで捉えてみてください。
「認知・集客」→「受け皿」→「関係構築」→「成約」→「リピート」
たとえば、Web広告やSNS発信などで自社のWebサイトにアクセスを集めて、メルマガや公式LINEで顧客教育して、体験レッスンや個別面談で成約に至る。そして商品・サービスに満足してくれたらリピートする。こんな流れです。
ただし、この5ステップの「通り方」は、ビジネスによって異なります。大きく分けると2つのパターンがあります。
3-1 1ステップビジネス
ECサイトのように、お客さんがWebサイトに来て、そのまま決済まで完了するタイプです。
たとえばアパレルのオンラインショップ。広告を見て、商品ページに来て、カートに入れて、決済する。途中で個別相談なんてありません。「集客 → 受け皿(商品ページ) → 成約(決済)」と、基本的に一直線で完結します。
3-2 2ステップビジネス
いきなり売るのではなく、まずお試しや無料体験を挟んでから本命の商品を売るタイプです。
たとえば、ヒゲ脱毛サロン。まず「初回体験500円」のような低価格体験に来てもらって、そこで信頼を作ってから本命の脱毛コースを契約してもらう。
あるいは、100万円する国家試験対策のオンライン講座。いきなり100万の講座を売るのではなく、まず無料オンラインセミナーに参加してもらって価値を実感してもらい、個別相談で本講座を提案する。「集客 → 受け皿 → 関係構築 → 成約」と、ステップが多くなります。
大事なのは、どちらのパターンでも 改善の考え方は同じ だということです。
4. 改善は「売上に近いところ」から
多くの経営者がやりがちなのは、この流れの「一番左」から改善しようとすること。つまり「集客」です。もっと広告を打とう、SNS発信を増やそう、SEO記事を量産しよう、と。
でもこれは、実はすごくもったいない順番です。
なぜかというと、穴の空いたバケツに水を注いでいるようなものだからです。
たとえば、100人がWebサイトに来てくれているのに、成約率が1%だとする。1件しか売れていません。このとき、集客を200人に増やしても、成約率が1%のままなら2件にしかなりません。
でも逆に、成約の仕方を見直して成約率を3%に上げたら? 同じ100人のアクセスで3件になります。集客は変えていないのに、売上は3倍です。
だから原則は、売上に近いところから改善する。
改善の優先順位は「リピート → 成約 → 関係構築 → 受け皿 → 集客」。この流れの右側、最後の方からです。
5. なぜ、みんな「集客」から手をつけてしまうのか
これは無意識に「目に見えやすいものに引っ張られる」という思考のバイアスが原因です。
集客の数字って、PV数やフォロワー数など、すごくわかりやすいんですよね。増えると気持ちいい。だから、つい意識がそこに向いてしまう。
一方で、成約率やリピート率は地味です。LP(ランディングページ)のコピーを直す、商談のトーク設計を見直す、など華やかさがありません。でも、売上への直接的なインパクトは圧倒的に大きいんです。
これはダイエットにも似ています。新しいサプリやトレーニング器具を買ったり、パーソナルトレーニングを受けるのはちょっとワクワクしますよね。でも実は「毎日の食事を少し見直して、適度に運動する」方がよっぽど効く。
地味だけど本質的なことが後回しにされやすいのは、ビジネスでも同じです。
6. 具体的に、何から見直すか
6-1 1ステップビジネス(ECサイト)の場合
最初に見るべきは、一番売上に近い場所、つまり 「決済フォーム」 まわりです。
カートに商品を入れた人のうち、何人がちゃんと決済を完了しているか。ここの離脱率は意外と高いものです。入力項目が多すぎたり、決済手段が少なかったり、送料が最後に表示されて「えっ、高い」となったり。ここを直すだけで、集客を1人も増やさずに売上が上がります。
その次に見るのが商品ページ。来てくれた人がちゃんとカートに入れてくれているか。こんな風に最後のステップ、つまり売上発生に近いところから見て、広告やSNSなど集客部分はその次、という順番です。
6-2 2ステップビジネス(脱毛サロン・高単価講座など)の場合
最初に見るべきは 「成約」 のステップです。
個別相談や体験に来てくれた人のうち、何人が本命の商品を契約してくれているか。ここが低いなら、商談の流れや提案内容をまず見直します。その次に「関係構築」。メルマガや無料セミナーを経て、何人が体験レッスンや無料セミナーに来てくれているか。その次が「受け皿」のLP。そして最後に集客。
どちらのパターンでも、見る順番は同じ。お金が生まれるゴール地点から逆順に辿っていく。 これが、最も効率よく売上を伸ばす考え方の基本です。
ただし、少し応用的な話をすると、明らかにWeb広告やWebサイトに重大な"もったいないポイント"がある場合は、先にそちらをテコ入れすることもあります。このあたりは私のような専門家が判断する領域ですが、あくまでも基本は「ゴール地点から逆順に辿る」ということですね。
7. まとめ
今日の話をひと言でまとめると、「集客を増やす前に、売上に近いところの穴を塞ごう」 ということです。
穴の空いたバケツに水を注ぐ前に、まずバケツの穴を塞ぐ。これだけで、同じ集客数でも売上は大きく変わります。
しかも、この考え方の良いところは、集客を増やすよりもコストがかからないことが多いということ。お金をかけずに利益が上がるなら、心にも余白が生まれますよね。
ぜひ、自分のビジネスの「5つのステップ」を右から眺めてみてください。きっと、集客よりも先に直すべき場所が見つかるはずです。
皆さんが実利を得て、心に余白を持って、幸せに生きられることを祈っております。

執筆者
槙 優真
ジェネラルコンサルティンググループ株式会社 代表取締役
現役のAI顧問として、中小企業の経営者に月額3万円〜で直接伴走中。AI活用と売れる仕組みの両輪で、「実利」と「余白」を同時に高める伴走支援を提供しています。
