LP改善案をAIに出させる手順は、「ChatGPT・Gemini・Claudeのカスタムプロンプト機能でLP分析用のプロンプトとナレッジを設定 → 自社LPのURLを送信 → 評価と改善提案を受け取る」の3ステップで実装できます。マーケコンサルに発注すると月20〜30万円かかる類のLP分析・改善提案を、AIなら数分で受け取れる時代になりました。
ただし、AIが出した改善案を全部反映すれば成果が出るかというと、そうではありません。「AIが80点まで効率化/最後の取捨選択は人間が行う」という役割分担を理解していないと、自社の戦略を崩しかねない落とし穴があります。
本記事は、マーケティング歴10年・現役AI顧問の立場で、自社の顧問LPに対して実際にAIで分析・改善提案を受け取った実例を公開しつつ、「AIに任せて良い領域」と「人間が判断すべき領域」の見極め方を整理します。汎用AI3社(ChatGPT・Gemini・Claude)いずれでも同じ実装ができますので、お使いのツールに合わせて再現していただけます。
1. LPは継続改善が成果を左右する|中小企業の現実とAI活用の前提
LP(ランディングページ)とは、Web広告やSNS経由で訪れた見込み客が最初に着地するページのことです。商品紹介・サービス案内・問い合わせフォームなどを1ページに凝縮し、見込み客に問い合わせ・申し込み・購入といった行動を促す役割を持ちます。
別記事「中小企業の売れる仕組みをAIで作る」で整理した売れる仕組み5段階のフレームに当てはめると、LPは「受け皿」にあたります。Web広告やSEOで集客した見込み客がLPに着地し、そのLPがしっかり機能して初めて、認知・集客の投資が回収されます。
1-1 LP改善は一発で完了しない
中小企業のWeb集客で起こりがちな誤解が、「LPを1回作れば終わり」という認識です。実際は逆で、LPは継続的に改善し続けるものです。
理由は3つあります。
第一に、市場や見込み客の状況が変わり続けます。経済情勢・競合の参入・トレンドの変化により、見込み客が反応するコピーやベネフィットは少しずつ変わっていきます。半年前に効いていた訴求が、半年後には刺さらなくなることもあります。
第二に、競合の動きに合わせて差別化軸を更新する必要があります。同業他社が自社の強み・打ち出し方をマネしてきた場合、自社LPの優位性も相対的に弱まります。常に「いま、自社が選ばれる理由」を磨き直すことが求められます。
第三に、自社サービス自体が進化します。プラン変更・新機能追加・実績の積み上げに合わせて、LPに掲載する内容も更新が必要です。
1-2 AI登場前のLP改善コスト相場
AIが普及する前の中小企業のLP改善は、選択肢が2つに分かれていました。
| 手段 | コスト目安 | 課題 |
|---|---|---|
| マーケコンサル契約 | 月20〜30万円 | 月額料金が重い。中小企業の経営者には心理的にハードルが高い |
| 単発のLP分析・改善提案 | 1案件10万円〜要見積 | 一度きりで継続的な伴走がない |
| 自社運用(内製) | 担当者の人件費 | マーケ知識を持つ担当者が必要。学習コスト・時間コストが大きい |
「LPを継続的に改善し続けたい」という需要に対して、コスト・スキル・継続性のいずれもボトルネックになっていました。中堅・大手企業ならマーケコンサルを抱えられますが、中小企業や小規模組織にとっては、毎月の数十万円は、決して軽くはない投資です。
1-3 AIで何が変わるか
AIの登場で、この構造が変わりつつあります。汎用AI3社(ChatGPT・Gemini・Claude)のカスタムプロンプト機能を使えば、LP分析・改善提案の8割ほどは数分で受け取れるようになりました。
ただし、ここで重要なのは「AIが80点までやってくれる/最後の20点(取捨選択・優先順位付け・実装可否の判断)は人間が行う」という役割分担を理解することです。AIに丸投げすれば完璧なLPが完成するわけではありません。
次章では、まずこのLP改善のAI活用が中小企業の経営にどんなインパクトを与えるかを整理し、その後で「AIと人間の役割分担」のコツを掘り下げます。
2. 経営目線で見る「LP改善をAIにやらせる」ことのインパクト
LP改善をAIに任せる発想は、現場のマーケ担当者が「業務効率化」として捉えるだけでは見落としやすい側面があります。経営者の立場から見ると、より大きな構造変化が見えてきます。
2-1 マーケコンサル固定費の削減効果
前章で触れたとおり、従来のLP改善はマーケコンサル契約(月20〜30万円)か、単発の分析・改善依頼(1案件10万円〜)が中心でした。年間で見ると240万円〜360万円規模の固定費です。
LP改善をAIで内製化すると、この固定費を大幅に圧縮できます。汎用AIはChatGPT・Gemini・Claudeのうちどれか1社の有料プランで充分で、月20〜30ドル(年間4〜5万円程度)の負担で済む計算です。差額の200〜300万円は、別の経営施策(広告費に投資・新規事業立ち上げ・人材採用・既存社員の処遇改善)に振り向けられます。
2-2 改善サイクルが「年1回」から「月1回・週1回」へ
LP改善を外注する場合、コスト負担と発注フローの重さから、現実には年1〜2回の大型リニューアルが中心になります。市場・競合・自社の状況が変わるスピードに対して、改善頻度が追いつかないのが構造的な課題でした。
AIで内製化すれば、思いついた時に即診断・即改善案の受け取りができます。改善サイクルも月1回・週1回レベルまで一気に引き上げられる構造です。継続改善が前提のLPにとって、この頻度の差は大きな違いになります。
※LPのデザイン変更・コーディングをWeb制作会社などに外注する場合は、外注費は都度発生します
2-3 「LP改善を任せられる担当者がいない」という構造課題の解消
中小企業の現場でよく聞く悩みが「LP改善を任せられる社員がいない」「マーケ知識を持つ人を採用するコストが重い」というものです。
AIを活用すれば、社内にマーケ専門人材を抱えなくても、AIに80点までの診断・改善案を出させて、経営者・経営メンバーが最後の判断を下す体制が組めます。マーケ専門人材の常勤雇用(年収500万円〜)を見送れる経営的インパクトは大きいです。
2-4 経営者本人が「LP戦略の判断材料」を持てるようになる
外注先任せにしていた頃は、外注先から渡される改善提案書を鵜呑みにせざるを得ない経営者が多くいました。マーケの知識が薄いと、提案の妥当性を判断できないからです。
AIで自社LPを定期的に診断していると、経営者本人が「自社LPのどこが弱いか/どこが強いか」を肌感で把握できるようになります。外注先・支援会社からの提案にも、根拠を持って判断・取捨選択ができるようになるでしょう。経営者のマーケリテラシー向上は、長期的に大きな経営資産になります。
2-5 削減できた固定費・時間を「経営の伸びしろ」に振り向けられる
LP改善で削減できる時間・固定費は、別の経営施策に振り向けられます。
- 広告費に投資・新規集客チャネルの開拓
- 既存顧客へのリテンション施策・LTV(顧客生涯価値)向上施策
- 新規事業の立ち上げ・既存事業の磨き直し
- 経営者本人の意思決定時間・精神的な余裕の確保(実利と余白の両立)
「マーケコンサル契約を維持するだけ」の状態から、経営資源を能動的に配分できる状態に変わるのが、経営目線で見る大きなインパクトです。
次章では、改めて「AIに任せて良い領域」と「人間が判断すべき領域」の役割分担を、より具体的に掘り下げます。
3. LP改善をAIに任せるとどこまでできるか|「80点までAI/100点は人間」の役割分担
別記事「中小企業の売れる仕組みをAIで作る」で、マーケ業務にAIを活用する際の「AIと人間の役割分担」として「0〜20点(人間)/20〜80点(AI)/80〜100点(人間)」を提示しました。本記事のLP改善もこの分担がそのまま当てはまります。
3-1 0〜20点:人間が「方向性」を決める
最初の0〜20点は、人間が決める領域です。LP改善で言えば、以下のような前提条件を人間が設定します。
- 誰に向けたLPか(ターゲットの粒度・状況)
- 何を伝えるLPか(提供する商品・サービスの本質)
- どんなトーンで伝えるか(売り込み強め/中庸/抑えめ)
- 改善の優先順位の方針(CV率最優先/ブランド毀損リスクを避ける/中長期育成 など)
ここを曖昧にしたままAIに投げても、AIは「一般論として正しいが、自社には合わない提案」を返してきます。この0〜20点の設定こそが、AIを活用するときに人間が最初にやるべき仕事です。
3-2 20〜80点:AIが「効率化」する
ここからがAIの出番です。0〜20点の前提条件が固まれば、20〜80点の部分はAIが一気に効率化してくれます。
- チェックリスト網羅(LP完成度を43項目で診断)
- 改善ポイントの大量洗い出し(10〜20箇所レベルで候補を出す)
- 改善提案のフォーマット化(現在の表示/改善案/理由/期待効果 を見やすく出力)
- 優先順位の仮提示(売上貢献度の大中小で並べる)
この作業を人間がやろうとすると、マーケ知識を持つ担当者が数時間〜半日かけて手を動かすことになります。AIなら数分で同等のアウトプットが返ってきます。「20点から80点までを高速で詰める」のがAIの真骨頂です。
3-3 80〜100点:人間が「取捨選択・判断」する
ここが本記事の核です。AIが出してくれた80点のアウトプットを、そのまま反映すれば100点になるかというと、なりません。最後の20点(80〜100点)は人間が判断する領域です。
- 自社戦略との整合性確認(提案が自社の方向性と合うか)
- 優先順位の確定(10個の提案のうち、どれを今期実装するか)
- 取捨選択(採用/一部反映/採用しない の3分類)
- 実装可否(コーディング・デザイン・コピーライティングの工数を踏まえた判断)
- ナレッジの前提条件と自社の状況の合致確認(後述)
この80〜100点こそが、マーケティングの実力差が出るところです。マーケ素人が「AIが言うから全部反映しよう」と判断すると、かえって自社LPの戦略が崩れるリスクがある点には注意が必要です。
| フェーズ | 担当 | 内容 |
|---|---|---|
| 0〜20点 | 人間 | LP改善の方向性・前提条件を決める |
| 20〜80点 | AI | チェックリスト網羅・改善ポイント大量洗い出し・diff形式の改善案 |
| 80〜100点 | 人間 | 取捨選択・優先順位・実装可否・戦略整合の判断 |
「AIに丸投げで完璧なLPが完成する」は誤解です。一方で、「80点まで一気に出せる」のは中小企業のLP改善にとって大きな進歩であることも事実かと思います。AIを使い倒しつつ、最後の判断軸は人間が持つ。これが本記事で提案する基本スタンスです。
次章から、具体的にどんなツールとプロンプトを設定すれば、この20〜80点のAI効率化が実現できるのかを公開します。
4. 使うツールとプロンプト設計|マイGPT・Gem・Claude Projectsで作る「LP改善アドバイス」
LP改善案をAIに出させるには、汎用AI3社(ChatGPT・Gemini・Claude)の「カスタムプロンプト機能」を使います。
各社のカスタムプロンプト機能の名称は異なりますが、できることは同じです。
| AIサービス | カスタムプロンプト機能の名称 |
|---|---|
| ChatGPT(OpenAI) | マイGPT(GPTs) |
| Gemini(Google) | Gem |
| Claude(Anthropic) | Claude Projects |
3社とも共通して「専用のシステムプロンプト(裏側に仕込むプロンプト」+「ナレッジファイル(ノウハウを整理したテキストファイルなど)」を登録し、それを呼び出して使う」仕組みです。Web上のチャット画面から登録できるので、コーディング知識は不要です。
筆者自身はClaude Projectsで「LP改善アドバイス」を実装していますが、まったく同じ実装をマイGPT・Gemでも作っており、3社いずれでも同等の出力品質が出せます。お使いのAIに合わせて選んでください。
【Claude(Claude Projects)の「LP改善アドバイス」設定画面:システムプロンプトと2つのナレッジファイルを登録】

【Gemini(Gem)の「LP改善アドバイス」設定画面:同じ内容を Gem に実装】

【ChatGPT(マイGPT)の「LP改善アドバイス」設定画面:同じ内容を マイGPT に実装】

ちなみに「Claudeは日本ではまだ利用者が少ない」という声をよく聞きます。たしかにChatGPT・Geminiに比べると、Claudeは日本の中小企業での導入率がやや低い印象です。ただし、本記事で扱うカスタムプロンプト機能の使い方は3社共通なので、すでに使い慣れているAIで実装するのが学習コスト最小です。
4-1 「LP改善アドバイス」プロジェクトの全体像
このプロジェクトには3つの構成要素を登録します。
- システムプロンプト(役割定義・指示・評価観点・出力フォーマット)
- ナレッジ①:LP完成チェックリスト43項目(汎用ノウハウ)
- ナレッジ②:売れるLPのノウハウ(マーケ理論)
順番に中身を見ていきます。
4-2 システムプロンプトの主要部分
システムプロンプトには、プロジェクトを起動したときにAIが従う指示を書きます。「LP改善アドバイス」では、おおまかに以下のような構造で設計しています。
# 役割 あなたは、プロのマーケターで、ランディングページ(LP)の評価と改善提案を行う専門家です。 # 前提 LPを継続的に改善していくことで、コンバージョン率向上を狙えます。 既存のLPに対する改善ポイントを洗い出したいです。 # 指示(3ステップ) STEP1:userから「スタート」と入力されたら、「LPのURLを入力してください」と返す STEP2:以下のナレッジファイルを実行する - LP完成チェックリスト43項目 - 売れるLPのノウハウ STEP3:評価と改善提案をアウトプットする # 評価の観点 1. 全体評価 2. LP設計 3. キャッチコピー 4. 本文ライティング 5. ユーザビリティ 6. LP完成チェックリスト(○○個達成/43項目) # 改善提案のフォーマット - 改善箇所 - 改善箇所の具体例 - 改善すべき理由 - diff形式の修正案(現在の表示 → 改善案) - 売上貢献度(大/中/小) - 期待効果 # 制約条件 - プレーンテキストで出力する - 改善提案は最大10個、売上貢献度に基づき優先度順 - 最初の断り書きはNG、いきなり全体評価から始める
※当社では、上記プロンプトをさらに詳細にテコ入れし、精度をより高めてあります
ポイントは3つです。
第一に、「STEP1〜3で順番に実行する」と明示することで、AIに評価→改善提案の動線を強制します。これがないと、AIは「全体評価を述べてユーザーに確認を取る」のような途中停止をしがちです。
第二に、評価の観点を6つに固定しています。固定文言で「○○の観点で評価します」と書かせることで、毎回同じフォーマットの出力が返ってきます。
第三に、改善提案を10個まで/優先度順/diff形式で出力させます。改善提案がフリーフォーマットだと、読み手の判断負荷が高くなりがちだからです。「現在の表示/改善案/理由/期待効果」を構造化することで、人間が取捨選択しやすくなります。
4-3 ナレッジ①:LP完成チェックリスト43項目(全文公開)
このナレッジは、LP完成度を43項目でチェックするためのリストです。汎用ノウハウなので、本記事で全文公開します。 必ずしも全て満たす必要はありませんが、チェックするときの参考になります。
2. ターゲットが混在していないか
4. 明るい未来:見込み客にとってのベネフィットが入っているか
5. 信頼性:権威を示す情報があり、信じられるか
6. 数字:数字が入っているか
7. 意外性:今までの常識と異なる主張や情報が入っているか
8. 話題性:今流行の話題に関連しているか
9. 物語性:一見セールスだと思わないような、物語調になっているか
10. 限定:「急いで行動しなければ!」と思える要素が入っているか
11. 新情報:新情報が入っているか
12. 優位性:優位性を示す情報はあるか(「No.1」「○○専門」など)
13. 無料や特典:無料や特典などの訴求が入っているか
14. リスクリバーサル:返金保証などのリスクリバーサルはあるか
15. 対応範囲:対応範囲が分かるか(全国対応、電話受付OKなど)
17. 見込み客が使う言葉で表現されているか
20. ベネフィットは明確か
24. 明るい未来を実現できる根拠が説明されているか
26. 商品説明後に出てくる「疑い」や「不安」を払拭できているか
33. 「②あなたは悪くない(共通の敵)」の要素は入っているか
34. 「③大逆転(挫折→成功)」の要素は入っているか
35. 「④ためらいがちなヒーロー」の要素は入っているか
36. 「⑤才能ではなく知識・スキル」の要素は入っているか
38. 「お客様の声」は、ターゲットの各状況にマッチした複数パターンがあるか
39. 「お客様の声」の中に、共感(Before)・明るい未来(After)が入っているか
読者の皆さんも、自社LPを開きながらこのリストを照らし合わせるだけで「何が足りていないか」が一目で分かります。
4-4 ナレッジ②:売れるLPのノウハウ(目次レベル公開)
もう1つのナレッジは「売れるLPのノウハウ」です。マーケティング理論に基づいたLP設計の体系で、こちらは目次レベルで構造を公開します。
LPの3種類 - ブランディング型:大企業向け。世界観・ブランドイメージ重視 - セールス型:中小企業向け。悩み訴求・セールス特化 - 中間型:成長期企業向け。両者のバランス 本記事で扱う「売れるLP」は、中小企業向けのセールス型を指します。 超えるべき4つの壁 LPで見込み客をコンバージョン(購入・申込みなど)に導くには、4つの壁を越えなければなりません。 - 見ないの壁:LPを開いた瞬間に離脱されないか - 信じないの壁:本当に効果があるのか・信頼できるのか - 行動しないの壁:購入・申込みのアクションを起こすか - 読まないの壁:文章を読まずに離脱しないか 当社では、各壁の突破方法(キャッチコピーの設計・実績証拠の提示・オファーの工夫・視覚的な訴求など)も、ナレッジに記載しています。 キャッチコピーの作り方 - 8つの型(ペルソナ系・疑問系・方法系・秘密系・仮定系・対比系・アドバイス系・物語系) - 13個の要素(共感・明るい未来・信頼性・数字・意外性・話題性・物語性・限定性・新情報・優位性・無料&特典・リスクリバーサル・対応範囲) 売れるLP設計(構成要素15ステップの順番) - トップ→トップ下→悩みの明確化→恐怖訴求→ベネフィット→実績・証拠→競合潰し→商品説明→反論対策→オファー→リスクリバーサル→メッセージ→お客様の声→利用の流れ→よくある質問 競合潰しの順番 - 基本ケース:間接競合 → 直接競合 - 例外ケース:直接競合 → 間接競合(脳内SEO1位の競合がいる場合) 反論対策の7テクニック - 先回りの法則・正直さの法則・論理性の法則・体験談の法則・Q&A形式の法則・保証の法則・サポート体制の法則 オファーの6つの型 - 無料オファー・特典オファー・限定オファー・分割オファー・お試しオファー・返金保証オファー
ナレッジ②は当社の内部資料として運用しており、本記事では大まかにだけ公開しています。同等のものを自分で作る場合は、マーケティング関連書籍(『売れるコピーライティング』『100倍売れるキャッチコピー』など)などを参考に作成するのも良いでしょう。
5. 実行手順|LPのURLを投げて改善案を受け取る3ステップ
Claude Projectsを設定したら、実際にLP改善案を受け取るのは非常にシンプルです。3ステップで完了します。
5-1 ステップ1:プロジェクトを開いて「スタート」と入力
設定済みのプロジェクトを開き、チャット欄に「スタート」とだけ入力します。
【Claude(Claude Projects)で「スタート」と入力した画面:AIから「LPのURLを入力してください」と返ってくる】

【Gemini(Gem)で「スタート」と入力した画面:同じく「LPのURLを入力してください」が返ってくる】

【ChatGPT(マイGPT)で「スタート」と入力した画面:同じく「LPのURLを入力してください」が返ってくる】

システムプロンプトの指示に従って、3社いずれでも同じく「LPのURLを入力してください」と返ってきます。
5-2 ステップ2:LPのURLを送信
返ってきたメッセージに対して、分析したいLPのURLを送信します。今回は自社の顧問サービスLP(https://www.general-cg.com/consulting)を分析対象にしました。
5-3 ステップ3:評価と改善提案が自動でアウトプット
URLを送信すると、システムプロンプトとナレッジに基づいた評価と改善提案が自動で出力されます。
【Claude Projectsで自社の顧問LPのURLを送信→AIが自動分析・評価を開始した画面(ChatGPT・Gemini・Claudeいずれでも同じフローで動作)】

アウトプットは前半に評価(5観点+43項目チェック)、後半に改善提案(優先度1〜10)の構造で返ってきます。最後に「追加指示は…」として、深掘りや項目除外の指示も受け付けてくれます。例えば「追加で10個出して」とAIに伝えたら、追加で10個出してくれます。これを繰り返せば、ほぼ無限に改善箇所を出してくれます。
実際にこの3ステップを使うと、URLを送ってからアウトプット完了まで2〜5分程度です。マーケコンサルに依頼すれば数十万円・数週間かかる作業が、数分で済むようになりました。
次章で、実際に自社の顧問LPで試した出力例を公開します。
6. 実際にやってみた|自社の顧問LPに投げた出力例
筆者の会社(ジェネラルコンサルティンググループ株式会社)の顧問サービスLP(https://www.general-cg.com/consulting)を、上記の「LP改善アドバイス」プロジェクトに投げました。
実際のアウトプットの全体像はこちらです。
以下、出力結果は Claude(Claude Projects)での実行例を代表として掲載します。ChatGPT・Geminiでも同じフォーマット・同等の品質で出力されます。
【自社の顧問LPに対する評価アウトプット ① 全体評価】

【自社の顧問LPに対する評価アウトプット ② LP設計の評価】

【自社の顧問LPに対する評価アウトプット ③ キャッチコピーの評価】

【自社の顧問LPに対する評価アウトプット ④ 本文ライティングの評価】

【自社の顧問LPに対する評価アウトプット ⑤ ユーザビリティの評価】

【自社の顧問LPに対する43項目チェックリスト診断結果(25個達成/43項目)】

【AIが出した改善提案 優先度1(diff形式で現在の表示・改善案・売上貢献度・期待効果を提示)】

【AIが出した改善提案 優先度2】

【AIが出した改善提案 優先度3】

※優先度4〜7は省略
【AIが出した改善提案 優先度8】

【AIが出した改善提案 優先度9】

【AIが出した改善提案 優先度10】

6-1 出力された主な指摘内容(要約)
6-1-1 全体評価
- 良い点:ターゲット(中小企業の経営者)に向けた専門性と「実利と余白」のコンセプトが明確
- 悪い点:第一印象でのインパクトが弱い、ベネフィットの数字訴求が不足、申込み導線が控えめ、お客様の声・実績の見せ方が物足りない
6-1-2 LP設計
- ファーストビュー(最初の画面)に「明確なベネフィット」と「行動を促す要素」が弱い
- 「悩みの明確化→恐怖訴求→ベネフィット」の心理動線が緩やか
- 申込みボタンの目立ち方が控えめ、限定性・特典の訴求がない
6-1-3 キャッチコピー
- メインコピーに数字や限定要素がない
- 「実利と余白を両立する」というコンセプトは独自性があるが、初見の読者には抽象的に映る可能性
6-1-4 本文ライティング
- 専門的かつ誠実な印象だが、感情訴求が弱い
- お客様の声・体験談がほぼ掲載されていない
- 競合潰し(他のコンサル・他のAI顧問との違い)の言語化が不足
6-1-5 ユーザビリティ
- スマホ表示は良好
- 申込みボタンが固定表示されていない(スクロールで見失う可能性)
6-1-6 43項目チェック結果
- 43項目中、達成は約20項目
- 未達項目:限定性・特典・お客様の声・恐怖訴求・メッセージ5要素・リスクリバーサルなど
6-1-7 改善提案(優先度順・抜粋)
- 優先度1:ファーストビューに「3年で○○%成長」のような具体的な数字を入れる
- 優先度2:限定オファー(「先着10社限定」など)を追加
- 優先度3:お客様の声を5〜10件追加、Before/Afterで構成
- 優先度4:返金保証など、リスクリバーサルを設置
- 優先度5:恐怖訴求セクションを追加(「AI活用を後回しにすると…」など)
- ……(以下、優先度10まで続く)
これだけ網羅的な改善案が数分で返ってきます。仮にマーケコンサルに依頼すれば、これだけの内容を文書化するのに数日〜1週間、費用は10〜30万円規模かと思います。
ここまで読むと「これだけ詳しく指摘してくれるなら、全部反映すれば良いLPになるのでは?」と思うかもしれません。しかし、ここからが本記事の核心です。この改善案を全部反映するのが正解ではないのです。
7. AIの提案を取捨選択する|「鵜呑みにしない」判断軸
ここまで読んで、自社の顧問LPに対するAIの評価を見ると、ほぼ全方位で「不足している」「弱い」と指摘されています。43項目中の未達は20項目以上。第三者が客観的に見ても「ボロクソに指摘されている」状態です。
しかし、これら指摘の半分以上は、当社では意図的に採用しない判断を取っています。理由を順に説明します。
7-1 大前提:自社の顧問LPは敢えて売り込み要素を抑えている
当社のLPは、意図的に「煽り型のセールスLP(強い訴求)」とは逆方向に設計しています。理由は3つあります。
第一に、ターゲットがBtoB(中小企業の経営者)であることです。BtoBの意思決定者は、強い訴求に対して警戒心を持つ傾向があります。「先着10社限定!」「今だけ50%OFF!」のような訴求は、toCの消費者向けには効きますが、BtoBの経営者には逆に「胡散臭い」と判断されかねません。私自身、こういう強い訴求を好まない性格なので、訴求をだいぶ弱くしてあります。
第二に、当社のサービスの本質が「実利と余白を両立する顧問サービス」であることです。月額3万円〜の小規模顧問サービスを、半年〜数年単位で継続契約していただく事業モデルです。短期的な煽りで契約を取っても、信頼関係が築けず短期解約になりかねません。LPのトーンも、サービスの長期伴走スタンスに揃えています。
第三に、「実利と余白」のコンセプトと煽り訴求は相性が悪いことです。心の余白・経営の余裕を生み出すサービスを売っているのに、LPで「今すぐ行動しないと損!」と煽るのは、メッセージとして矛盾します。
7-2 AIのナレッジは「toC向けゴリゴリの販売LP」想定で書かれている
ここが重要な前提です。プロジェクトに登録した2つのナレッジ(LP完成チェックリスト43項目/売れるLPのノウハウ)は、主にtoC向けの販売LP(化粧品・健康食品・ダイエット食品・通信講座・パーソナルジムなど)を想定して整理されたマーケティングノウハウです。
そのため、ナレッジに照らし合わせると、BtoB向けの落ち着いたLPは「煽り要素が足りない」「限定性が弱い」「恐怖訴求がない」と機械的に指摘されます。AIはナレッジに忠実に判断しているだけで、ナレッジ自体は正しい一方、当てはめる対象(当社LP)との前提が合っていないわけです。
これは、AIに丸投げするときに必ず陥る落とし穴です。AIは「与えられた情報・ナレッジに基づいて、最も妥当な判断」を返します。しかし、ナレッジの前提条件と現実の状況が合致していなければ、AIの判断は「論理的には正しいが、自社には合わない提案」になります。
なお、ナレッジファイルの中身(例えばチェックリスト項目を43個→30個に絞る)などすれば、BtoBのLP・採用LP・メルマガ登録LP・公式LINE登録LPなどさまざまなLPに応用できます。今回はフルバージョンとして「全部盛り、強い訴求パターン」を紹介したに過ぎません。
7-3 取捨選択の3分類:採用/一部反映/採用しない
ここから、AIが出した10個の改善提案を、人間(マーケティングの判断軸を持つ立場)が3分類に振り分けます。
7-3-1 採用:ナレッジ前提と自社状況が合致する改善案
ナレッジの前提と自社の状況が合致しており、改善案が自社戦略に沿うケースは、そのまま採用します。
| AIの提案 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 申込みボタンを固定表示にする | 採用 | スマホでスクロールしても申込み導線が見える方が良い。BtoB/toCを問わず効く改善 |
| ファーストビューで「何をしてくれるサービスか」を明示 | 採用 | サービス内容が一瞬で伝わる方が良い。トーンを煽らずに実装可能 |
| 文字サイズ・行間などの可読性改善 | 採用 | UI改善は無条件で良い |
7-3-2 一部反映:方向性は妥当だが、表現や強度を自社らしく調整する
提案の方向性は妥当ですが、当社のトーンで実装すると煽りすぎになるケースは、表現と強度を調整します。
| AIの提案 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| ファーストビューに具体的な数字を入れる | 一部反映 | 「○○社の契約継続中」など事実ベースの数字は採用。「3年で売上3倍!」のような誇張表現は採用しない |
| お客様の声を追加 | 一部反映 | 件数は5〜10件まで増やさず、3件程度に絞る。「Before/After」ではなく「導入のきっかけと現在の運用」というBtoB寄りの構成にする |
| ベネフィットを強化 | 一部反映 | 「実利と余白の両立」という抽象表現を、「業務時間の短縮/意思決定の質向上/心の余白の確保」のように具体化する。ただし「○○万円アップできる!」のような断言はしない |
7-3-3 採用しない:ナレッジ前提と自社状況が合致しないケース
ナレッジの前提(toCゴリゴリ販売LP)と当社の状況(BtoB落ち着き型LP)が合致しないケースは、採用しません。
| AIの提案 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 「先着○社限定!」の限定オファー | 採用しない | BtoBの経営者には「胡散臭い」と判定される。サービス提供キャパシティ的にも限定の必然性がない |
| 「○○しないと取り返しがつかない」の恐怖訴求 | 採用しない | 当社の「実利と余白」のコンセプトと矛盾する。煽り型コピーは長期契約のサービスと相性が悪い |
| 「全額返金保証」のリスクリバーサル | 採用しない | 月額顧問サービスは「合わなければ翌月解約」で実質リスクが小さい。返金保証を打ち出すと逆に「短期で解約される前提のサービス」と読まれる |
| 「①共感→②共通の敵→③大逆転→④ためらいがちなヒーロー→⑤才能ではなく知識・スキル」の5要素メッセージ構成 | 採用しない | 物語型コピーは通信講座・自己啓発系で効くが、BtoB顧問サービスでは過剰演出になる |
7-4 結論:3分類で判断するのが「最後の20点」の仕事
AIが出した10個の改善提案を3分類すると、おおむね以下の比率になりました。
- 採用:3割
- 一部反映:4割
- 採用しない:3割
この3分類の判断こそが、本記事冒頭で述べた「80〜100点の20点分」にあたります。マーケティングの判断軸を持つ人間(マーケコンサル・経験豊富な経営者・マーケ担当者)が手を動かして決める部分です。
マーケ素人がAIに丸投げで全部反映するとどうなるか。当社の場合、おそらく以下のような事態になります。
- 「実利と余白」のコンセプトと矛盾する煽り型LPに変質する
- BtoBの経営者から「胡散臭い」と判定され、問い合わせ率が下がる
- 短期解約前提の事業モデルに読まれ、長期契約を取りにくくなる
つまり、AIの提案を全部反映することが、かえって自社の戦略を崩すケースです。
別記事「中小企業の売れる仕組みをAIで作る」で書いた「AIに丸投げNGな3領域」のうち、特に「3C分析・LP分析を一次情報なしで丸投げする」が、まさにこのリスクに該当します。
ナレッジが立派でも、それを使う側に判断軸がなければ、効果は半減またはマイナスになります。AIは80点まで届けてくれるが、その80点を100点にするのは、最後まで人間の仕事ということを、自社の顧問LPの実例を通じて改めて感じました。
8. LP改善には終わりがない|完璧を目指さず優先順位を経営判断する
ここまで読んで、「ではAIの提案を取捨選択して、自社LPをすぐ100点に改善しないのですか?」と問われると、当社の実態は「いまは後回しにしています」が正直な答えです。
理由を率直に共有します。
8-1 自社の顧問LPもまだ作り込み切れていない
当社のLPは、別記事「自社サイトを200万円→1万円で内製化」で紹介したように、AIを活用して内製で構築しています。一定の品質では仕上げていますが、マーケ視点で見ればまだ作り込み余地は大きいのが実態です。AIに分析させても20項目以上の未達があるのが、その証拠です。
それでも、いまは作り込みの着手を後回しにしています。当社の経営判断として、ほかに優先すべきことを優先しているためです。
8-2 LP改善には終わりがない
LP改善には終わりがありません。市場・競合・自社の状況が変わり続ける以上、LPも更新し続ける必要があります。「いつ完成するか」を目標にすると、永遠に到達しないゴールを追いかけることになります。
そのため、当社では考え方を変えています。「いつ完成するか」ではなく「いま改善優先度の高い領域はどこか」という経営判断のフレームに切り替えています。
AI業界は変化が非常に早いので、LPよりももっと大きな括りでのPDCAサイクルを回すことを優先している、というのもあります。
8-3 売れる仕組み5段階のうち、どこに今期投資するか
別記事「中小企業の売れる仕組みをAIで作る」で整理した売れる仕組み5段階(認知・集客/受け皿/関係構築/成約/リピート)に当てはめて、当社の現状を見ると、以下のような優先順位になっています。
| 段階 | 現状 | 当面の優先度 |
|---|---|---|
| 認知・集客 | コラム・PR・ポッドキャストを継続発信中 | 高(継続投資中) |
| 受け皿(LP含む) | 一定品質で稼働中。改善余地あり | 中(後回しにしている) |
| 関係構築 | 顧問契約に至るまでの壁打ち動線あり | 中 |
| 成約 | 月3万円〜の低価格で参入ハードル低い | 中(仕組みとしては機能している) |
| リピート | 解約率ほぼゼロで長期継続中 | 高(既存維持に注力) |
当面は「認知・集客の投資」と「既存顧問先との関係維持」に経営資源を集中しています。LP改善は「最優先で着手すべき領域」ではないと判断しています。
これは怠慢ではなく、経営資源の有限性を踏まえた優先順位の判断です。LP改善案を10個出されても、すべて実装する時間・資源はありません。「いま最も効きそうな1〜2個」を選んで段階的に取り組む、というスタンスです。
8-4 「AIが10個の改善案を出しても、全部やるのが正解ではない」
これも本記事の重要な学びです。AIが優先度順に10個提示してくれても、自社の経営資源で実装できるのはせいぜい1〜3個です。残りは「次の機会に取り組む」リストとして寝かせておきます。
「AI で大量の改善案を受け取ること」と「実際に実装すること」の間には、経営判断という人間の仕事が挟まります。これも、AIに丸投げできない領域の1つです。
9. 自分で判断できないときは|マーケ顧問という選択肢
ここまで読んで、「AIで改善案を出すまではできそうだが、取捨選択や優先順位付けに自信がない」と感じる方も多いのではないかと思います。
LP改善の判断軸を自社で持つには、マーケティングの知識と経験が必要です。BtoBとtoCの違い、ターゲットの心理動線、コンバージョン率と顧客生涯価値のバランス、ブランド毀損リスクの判定。これらの判断は、マーケティングの実践知がないと少々難しいケースもあります。
9-1 一般的なマーケコンサルに依頼すると
LP改善の判断を外部に委ねる場合、選択肢として考えられるのは以下です。
- マーケコンサル契約:月20〜30万円〜(中小企業向けは月20万前後が多い)
- LP単発分析・改善提案:1案件10万円〜要見積
- LP制作会社へ依頼:LP1本リニューアル30〜100万円
別記事「AI顧問の月額相場と料金体系」でも触れたとおり、月額20万円〜という固定費は、中小企業にとって決して軽くありません。年間240万円の固定費を覚悟する判断になります。
9-2 当社の顧問サービスでは月3万円〜から対応
当社のAI顧問サービスでは、月3万円〜のプランでLP改善の判断軸の壁打ちを含むサポートを提供しています。マーケティング歴10年・現役AI顧問の立場から、AIが出した改善案の取捨選択・優先順位付け・実装可否を一緒に判断します。
「マーケコンサル月20万円は高い/でも自社で判断する自信がない」という中間層に向けて、月額の参入ハードルを下げた構成です。
9-3 実例:新規事業立ち上げのクライアント
当社の顧問先で、こんなケースもあります。新規事業を立ち上げる際に、最初の2〜3ヶ月はWeb広告まわりの設定・運用改善に集中し、その後にLP改善の試行錯誤にフェーズを移しました。
別記事「中小企業のWeb広告にAI全自動は向かない」で触れたとおり、Web広告は「半自動運用+AI活用」で改善余地が大きく、まず広告まわりを整えるとLPへの流入数と質が上がります。LP改善はそのあとに取り組む方が、改善効果を計測しやすいと、このケースでは判断しました。
このようなフェーズ判断(いま広告か、LPか、それ以外か)こそ、第三者の伴走が役に立つ領域です。AIが出した改善案を取捨選択するだけでなく、そもそも「いま何に手を打つべきか」を一緒に考えるパートナーが、月3万円〜で持てる構造になっています。
10. 広告代理店・Web制作会社・マーケ支援会社が使う場合|自社ノウハウをAIに覚えさせる活用パターン
ここまでは中小企業の経営者が自社で活用するシナリオを中心に書きました。一方で、広告代理店・Web制作会社・マーケティング支援会社にとっても、本記事で紹介したLP改善AIツールは心強い味方になります。
10-1 顧客への提案速度と品質が上がる
支援会社の現場では「クライアントから既存LPの改善提案を依頼されたが、いつまでに何を提示すれば良いか」という調整が日常的に発生しています。担当者がマニュアルでLP分析・改善提案書を作成すると、1案件あたり半日〜1日かかります。
それが今回紹介したように、カスタムプロンプト機能でLP改善AIを実装しておけば、URLを投げて数分で診断・改善提案のドラフトが返ってきます。担当者が「AIが出した80点」をベースに、自社の独自ノウハウや顧客の固有事情を加味して仕上げる流れに変わります。
これにより、提案までのリードタイムが大幅に短縮され、同じ時間でより多くの顧客に対応可能です。
10-2 自社ノウハウをAIに覚えさせて「担当者によらず一定品質」にする
本記事で公開した「LP完成チェックリスト43項目」「売れるLPのノウハウ」は汎用的なナレッジです。一方、支援会社にはそれぞれ自社独自のノウハウがあるはずです。
- 過去の成功事例(業種別の改善パターン)
- 過去の失敗事例(やってはいけないパターン)
- 自社のLP分析フォーマット・提案書テンプレート
- 業界特化の判断基準(士業向け/飲食向け/不動産向けなど)
これらを言語化してナレッジファイルとしてAIに登録すれば、担当者の経験値によらず、一定品質の提案ドラフトが生成できるようになります。新人やパートナーの育成期間も短縮できます。
10-3 「自社ノウハウの言語化」自体が組織の財産になる
自社ノウハウをAIに覚えさせる作業の本質は、組織としての暗黙知の言語化・整理です。これまでベテラン担当者の頭の中にしかなかった判断基準を、ナレッジファイルとして書き出すプロセスを通じて、組織の知的財産として可視化されます。
- 属人性の解消(担当者の退職・異動リスクの低減)
- 新人教育の体系化(OJTで伝えていたものをドキュメント化)
- 提案品質の標準化(営業担当者のばらつき解消)
AI活用は単なる業務効率化ではなく、組織変革のきっかけにもなり得ます。
10-4 提案資料のドラフト化で営業効率が上がる
LP分析・改善提案のドラフトが数分で出るようになると、営業フローも変わります。
- 商談前の事前準備の短縮(顧客LPを事前にAIで分析)
- 商談中のリアルタイム提案(その場でAIに分析させて改善案を見せる)
- 提案資料のドラフト化(AIアウトプットを資料テンプレに流し込む)
営業1件あたりの稼働時間を圧縮できれば、同じ人員で対応できる案件数が増えます。
10-5 中小企業向け支援会社にとっての差別化軸になる
中小企業の経営者は、支援会社を選ぶ際に「提案の速さ」「提案の質」「料金感」を比較しています。AIを実装した支援会社は、「数分でLP分析結果を返せる/他社より安価なのに、他社より質の高い顧問契約・スポット相談で対応できる」という差別化軸を持てるようになります。
特に、月数万円〜10万円台の小規模顧問契約・スポット相談に対応している支援会社にとっては、AI活用が収益構造そのものを変える可能性があります。
10-6 当社のカスタム版有償提供にも対応
本記事の「LP改善アドバイス」のような実装をベースに、各支援会社の独自ノウハウを乗せたカスタム版の構築は、当社で有償個別提供も可能です。または、このようなツールを内製化するためのAI活用ノウハウも、AI研修・顧問サービスなどで取り扱い可能です。
- 既存ナレッジ+自社ノウハウのハイブリッド構成
- 業界特化版(士業特化/飲食特化など)への調整
- 自社の提案フォーマットに沿った出力設計
- 複数LPの一括分析対応など、運用効率化のためのカスタマイズ
「自社で実装する時間がない」「設計の壁打ち相手がほしい」という支援会社の方も、お気軽にお問い合わせください。次章で当社の顧問サービスについても触れます。
11. 当社の顧問サービス|マーケに強いAI顧問の立ち位置
最後に、当社(ジェネラルコンサルティンググループ株式会社)の顧問サービスについて簡単に紹介します。
当社の立ち位置は、「AIによるコストダウン × マーケティングによる売上UP」の両輪で、中小企業の利益UPに貢献する顧問です。
- AI → コストダウン側(業務効率化・自動化・固定費圧縮)
- マーケティング → 売上UP側(集客・CV改善・LTV向上)
LP改善は売上UP側の代表例で、当社の本業領域です。代表(槙)はマーケティング歴10年以上、AI顧問として9ヶ月で8社と契約継続中(解約ゼロ)の実績で運営しています。
11-1 月3万円〜の価格設定が成立する構造
当社の月3万円〜の価格は、以下の構造で成立しています。
- 代表本人(マーケ歴10年・現役AI顧問)が直接対応
- 1人社長運営で固定費が極小
- 自社業務をAIで効率化済み(自社サイト・コラム・PR・分析まで内製化)
- 集客は紹介中心で広告費を使わない
- AI開発・研修などのバックエンド商品は開発パートナー・研修パートナーと連携
- 売上目標を持たず、無理な営業をしない
現在は3プラン体制で顧問サービスを提供しており、詳細はサービス詳細ページにまとめています。
11-2 ツール単体の個別提供も対応
本記事で紹介した「LP改善アドバイス」プロジェクトのようなAIツールについて、「顧問契約まではまだ検討段階だが、このツール自体を導入したい」という個別ニーズがある場合は、有償での個別提供も対応しております。
業務に合わせたカスタマイズ(自社ナレッジの追加・出力フォーマットの調整・複数LPの一括分析対応など)も可能です。ご興味があればお気軽にお問い合わせください。
11-3 まずは無料壁打ちから
「いきなり顧問契約は重い」「自社の課題を整理したい」という方には、無料壁打ちもお試しいただけます。
利益の伸びしろ壁打ち(無料)では、AIによるコストダウンとマーケティングによる売上UPの両面から、貴社の「利益の伸びしろ」を整理します。LP改善の優先度判断もこの中で扱えます。
顧問サービスの詳細もあわせてご確認ください。
12. よくある質問
Q1:Claude Projects、マイGPT、Gemは無料で使えますか?
各社ともカスタムプロンプト機能の利用には有料プラン(おおむね月額20〜30ドル)が必要です。最新情報は各社の最新プラン構成は公式ページでご確認ください。
無料プランでも一部機能は使えますが、回数制限・利用可能モデルの制約があります。本記事のような「ナレッジファイル登録+システムプロンプト固定+繰り返し利用」の運用には、有料プランの利用が前提となります。
Q2:AIが出した改善案を全部反映すれば、LPは成果が出ますか?
現場の知見を踏まえた所感としては、出ないケースの方が多いです。本記事で詳しく説明したとおり、ナレッジの前提条件(toC向けゴリゴリ販売LP)と自社の状況が合致しているかの確認が必要です。
BtoB向けの落ち着いたトーンのLPに対して、toC向けの煽り訴求を全部反映すると、ターゲット層からの信頼を損ねる可能性があります。AIの提案を3分類(採用/一部反映/採用しない)で判断する、マーケティングの判断軸を人間が持つ必要があります。
Q3:toCのLPとBtoBのLPで、AIが出す改善案の質は変わりますか?
ナレッジがtoC向け前提で書かれていれば、toCのLPには高い精度で当てはまります。BtoBのLPには「煽り要素が足りない」「限定性が弱い」など、トーンの違いを反映できない指摘が増えます。
対策として、ナレッジ自体をBtoB向けに書き直すか、システムプロンプトで「BtoBターゲット向けの落ち着いたトーンで評価する」と明示する方法があります。これも本記事で扱った「人間が80〜100点を仕上げる」領域の応用例です。
Q4:自社でAIにLP分析させて改善できるなら、顧問サービスは不要では?
判断軸を持っているなら不要です。マーケティングの判断軸を持っており、AIの提案を取捨選択・優先順位付け・実装まで自社で完結できるなら、本記事で公開したプロンプトとナレッジで充分です。
一方で、「AIの改善案を見ても、何を採用すべきか分からない」「自社の戦略との整合判断ができない」「優先順位の付け方が分からない」と感じる場合は、第三者の伴走(マーケ顧問・コンサル)が有効になります。当社の月3万円〜の顧問サービスは、その判断軸を提供する役割を担っています。
Q5:LP改善で効果が出るまでの期間は?
実装してから3〜9ヶ月程度です。LPに集めるトラフィック量・コンバージョン率の基準・計測体制によって変わります。
また、1度目のLP改修で数値が良くない場合、2回3回とLP改修を繰り返し、3回目で費用対効果が大幅改善、というケースも少なからずあるのが実態です。
集客には、市場・見込客・競合などの変数が多く、マーケティングノウハウに沿って改善したとしても、100%のヒット率はそもそもあり得ないからです。
定期的に改善 → 計測 → 仮説検証のサイクルを回すことが、長期的な成果につながります。LP改善は単発作業ではなく、継続的な改善サイクルとして運用することをおすすめします。
LP改善案をAIに出させる手順、そして「AIに任せて良い領域」と「人間が判断すべき領域」の見極め方を、自社の顧問LPの実例とともに整理しました。
汎用AI3社(ChatGPT・Gemini・Claude)のカスタムプロンプト機能を使えば、マーケコンサル月20〜30万円相当の分析・改善提案が、数分で受け取れる時代になりました。一方で、提案を取捨選択する判断軸は人間が持つ必要があります。
「自社でも試してみたい」「取捨選択の判断軸を一緒に作りたい」「ツール単体を導入したい」など、ご相談があればお気軽にお声がけください。
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執筆者
槙 優真
ジェネラルコンサルティンググループ株式会社 代表取締役
現役のAI顧問として、中小企業の経営者に月額3万円〜で直接伴走中。AI活用と売れる仕組みの両輪で、「実利」と「余白」を同時に高める伴走支援を提供しています。



